佐藤拓哉特定助教（白眉センター所属・フィールド研受け入れ）の和歌山研究林でのご研究が、論文で発表され話題となっています。（企画情報室）
佐藤拓哉特定助教は、ハリガネムシ(類線形虫類)という寄生虫が、宿主であるカマドウマ・キリギリス類の行動を操作して河川に飛び込ませることで、渓流魚のエサとなっているを発見し、その連環を解明するため、フィールド研和歌山研究林で野外操作実験をされました。
その成果は、”Nematomorph parasites indirectly alter the food web and ecosystem function of streams through behavioural manipulation of their cricket hosts” という論文として結実し、Ecology Letters 15巻8号（2012年8月号・電子出版は2012年5月）に掲載されました。（京都大学ホームページでの紹介は、こちらをご覧下さい。）
この論文は、8月17日発行のアメリカ科学振興協会(AAAS)による学術雑誌 Science （337巻6096号）の Editor’s Choice で紹介されました。
なお、本論文の概要は、佐藤本人の日本語の文章によって、日本応用動物昆虫学会によるウェブページ「むしむしコラム」に「森と川をつなぐ細い糸」として8月9日に掲載されました。あわせてご覧下さい。
（参考）
Sato Takuya, Egusa Tomohiro, Fukushima Keitaro, Oda Tomoki, Ohte Nobuhito, Tokuchi Naoko, Watanabe Katsutoshi, Kanaiwa Minoru, Murakami Isaya, Lafferty Kevin D.
Nematomorph parasites indirectly alter the food web and ecosystem function of streams through behavioural manipulation of their cricket hosts.
Ecology Letters. 15 MAY 2012.
doi: 10.1111/j.1461-0248.2012.01798.x （電子ジャーナル閲覧のための認証が必要です）
Science vol.337 No.6096 (17 August 2012) Editors’ Choice（電子ジャーナル閲覧のための認証が必要です）