中川 光

中川 光
参考情報(2022-04-30 までの情報です)

hikaru_nakagawa
フィールド科学教育研究センター 里域生態系部門
里海生態保全学分野 特任助教
舞鶴水産実験所
E-mail:nakagawa.hikaru.4x*kyoto-u.ac.jp(*を@に変えてください)
業績など(教育研究活動DB)

(2016-04-07 公開, 2022-04-11 更新)

1. 研究分野

 私は、上流・下流、季節や年によって様々に変化する川の環境の中で、魚や虫などの生き物たちが食う-食われる、餌や住みかをめぐって競争するなどした結果どのように生き物の集合の全体像、すなわち「生物群集」または「生態系」が形作られるのかに興味があります。研究活動は芦生研究林内を流れる由良川での野外観察や実験がメインです。

 (a) 河川魚類の群集パターン研究
 川に住む魚たちを昼夜季節を問わず観察することで、ある川の中で共存する多様な魚類が利用する餌や生息場所の多様性を明らかにし、そのパターンがどのような要因(水温や餌場といった環境要因や空間の広がりなど)と関連して形作られているのかを検討しています。

 (b) 食物網の定量的な記載による群集理論の検証
 これまで単純につながりの有る・無しによって示されることの多かった魚類と水生昆虫の食う-食われる関係を、魚が1日あたりに食べる量、すなわちお互いの相互作用の強さをより厳密に記述することで、一見多くの種が絡み合って複雑に見える関係の中にも、捕食者と被食者の体の大きさの違いによって相互作用の強さが決まるという単純なルールが存在すること、一方で、多くの生態学の理論の中で言われてきた、餌となる生き物の数の影響(たくさん住んでいる種が食われやすい)が、相対的重要性という観点からみると実は小さいかもしれないといったことなどを検討しています。

 (c) 人工河川を用いた操作実験による群集形成メカニズムの解明
 これまでに行ってきた観察から得られた生物群集のパターンを生み出すと考えられるメカニズムについて検証するため、何本も繰り返しのある人口の川を作って川ごとに魚がいる・いないなどの条件を変えて、想定された要因の影響の大きさやそれが群集に変化を引き起こす過程を明らかにする実験を行っています。

2. 好きなもの、趣味

 川、魚取り、DIY、その他いろいろ


(フィールド研における経歴とページ履歴)
2017-04-01/2019-03-31 森林生態系部門 森林育成学分野 特定助教
2017-09-08 ページに教育研究活動DBへのリンクを追加
2019-04-01 京都大学 東南アジア地域研究研究所(特定助教)に異動
2022-04-01/30 里域生態系部門 里海生態保全学分野 特任助教
2022-04-30 退職