高校生向け森里海連環学実習 in 芦生&舞鶴

文科省 豊かな体験活動推進事業「高校生向け森里海連環学実習 in 芦生&舞鶴」

沿岸資源管理学分野 上野 正博


 体育の日をはさんで5日間、兵庫県立飾西(しきさい)高校の一年生が芦生の森と舞鶴の海で実習しました。10月7日朝、姫路からバスで舞鶴に到着したのは40名あまり。簡単な開講式をすませ、実験所の院生二人が大学生活や研究のことを紹介。自分たちに身近なことのためか関心が高く、実習レポートのかなりの部分はこの院生二人の話で占められていた。
 さて、昼食をすませた半数は芦生へ出発。人数が多いので芦生と舞鶴で2日半ずつの前後半入れ替え制。舞鶴組は、早速、魚の分類学入門。担当の甲斐さんがこの日のために、魚市場で拾い集めておいた(^^;)標本を相手に。夏に行なった別の高校の実習では、魚に触れないどころか臭いをかぐだけで気分が悪くなる子が何人もいて少し慌てたが、今回は大丈夫そうなので胸をなで下ろす。
 翌日は朝から緑洋丸で由良川河口の沖へ。簡単な海洋観測と桁網を使っての底棲生物採集。最初ははしゃいでいた生徒たちも、2時間あまりの採集でほぼ半数がダウン。暖かで天気がよければどうってことのない天候でも、雨模様の秋の海は見ているだけで気が滅入ってきて船酔いが加速するらしい。帰港して昼食後は採集した底棲生物の分類。普段見たこともない変な生き物が一杯いるので、大騒ぎしながら二日目は終了。
 三日目は朝からレポート報告会。高校一年生ということもあってパソコンを使ったプレゼンは初めての経験。深夜まで各班に割り当てられたデジカメとパソコン相手に格闘していたとかで、なかなかのできばえ。無事終了したところに芦生組が到着。あと二日半、頑張らねば。
 高校生たちの話では芦生の実習は雨で大変だったけど、森の中を歩き回れて楽しかったらしい。最終日、引率の先生方に来年度もよろしくお願いしますとご挨拶を受け無事終了。

ニュースレター6号 2005年11月 教育ノート