小川真由さん(農学研究科D1)が優秀研究賞を受賞

2022年2月18日(金)に、オンラインで開催された京都大学 第16回ICTイノベーションにおいて、海洋生物環境学分野の小川真由さんが、優秀研究賞を受賞しました。

「海洋騒音問題解決に向けたプラットフォームの構築」
小川真由 (農学研究科・プラットフォーム学卓越大学院)・木村里子 (プラットフォーム学卓越大学院)

(研究紹介)
 プラットフォーム学卓越大学院では,困難な社会問題解決に向けて,複合的に学問領域をまたぐアプリケーションであるプラットフォームの新規創出を目指している.本研究グループでは,困難な社会問題として,海洋騒音問題をターゲットとした,プラットフォームの開発を行っている.海洋騒音問題とは,船舶など人間によって生じる音が海洋生物に悪影響を与えている問題である.このような音は,特に繁殖やコミュニケーション,摂餌に鳴音を用いているクジラやイルカへの影響が大きく,どのくらい影響があるのかを適切に評価し,曝露音圧の規制などを行っていく必要がある.しかし,評価方法が不統一であったり,海域によって生態系が異なったりと,解決への課題が多い.収録した音響データから,騒音源と特に影響を受けやすいと考えられる鳴音を発する生物の自動検出と,騒音レベルの定量化を行うと同時に,影響を受ける生物情報のデータベースを構築することによって,統一された評価プラットフォームの構築を行っている.本発表では超音波帯を対象としたプラットフォーム構築の一部について発表した.

(参考) 京都大学ICT連携推進ネットワーク 第16回ICTイノベーション