後藤龍太郎助教らの研究グループは、琉球列島において14種のナマコ類から本種を採取し、各個体と宿主の体色の一致パターンを明らかにするとともに、ミトコンドリア遺伝子およびゲノム情報(SNPs)の比較により、宿主特異的な保護色が遺伝的分化に基づくものでないことを示しました。この結果は、宿主に応じたカモフラージュが種内の可塑性によって達成されていることを示しています。本研究成果は、2025年12月10日に、国際学術誌「Marine Biology」に編集長が選ぶハイライト論文として掲載されました。
<論文タイトルと著者>
タイトル: Host specific camouflage in a holothurian-ectoparasitic scale worm: testing the host-race hypothesis using COI and genome-wide SNP data
著者:Takahiro Sugiyama, Genki Kobayashi, Chloé Julie Loïs Fourreau, Kohei Hamamoto, James Davis Reimer, Michitaka Shimomura, Akira Asakura, Ryutaro Goto
掲載誌:Marine Biology
【DOI】10.1007/s00227-025-04744-y
様々なナマコ類に寄生するナマコウロコムシ。全て同種。宿主の体色にあった体色を示す。
(Photo credit:後藤龍太郎・杉山高大・Chloé J.L. Fourreau)
京都大学ページの研究成果発表 「宿主変われば色変わる―ナマコ寄生性ゴカイ類のカモフラージュ―」、および 解説PDFファイル も参照下さい。 (2025年12月24日)
