全国臨海臨湖実験所所長会議から興田喜久男氏、津越 健一氏に感謝状を贈呈

 2019年11月14日に岡山大学理学部附属臨海実験所で開催された、第46回国立大学法人臨海・臨湖実験所・センター技術職員研修会議において、国立大学全国臨海臨湖実験所長会議より、興田喜久男氏と津越 健一氏に感謝状が贈呈されました。

 2011年から瀬戸臨海実験所は、教育関係共同利用拠点(事業名:黒潮海域における海洋生物の自然史科学に関するフィールド教育共同利用拠点)として文部科学省から認定され、1年間で関西一円の大学の共同利用臨海実習、公開臨海実習合わせて年間11〜17の臨海実習、京都大学理学部の4つの臨海実習、また高校のSSH関連の臨海実習を10前後の臨海実習が実施されてきています。この中で興田氏および津越氏のサポートは大きいものがあります。

興田喜久男氏
 1978年に京都大学理学部附属瀬戸臨海実験所(現在の京都大学フィールド科学教育研究センター瀬戸臨海実験所)に採用され、40年間にわたって技術職員として勤務し、教育、研究両面において、同実験所ならびに京都大学白浜水族館の活動を支え続けて来られました。特に実験所が所有する船舶(ヤンチナ号、ゾエア号)の教育・研究利用における運航、臨海実習用の生物試料の採集、顕微鏡や採集器具などの研究・教育機材や試薬の維持管理において、優れた働きをされました。また臨海実験所の活動に不可欠な海況の基礎的なデータ(田辺湾海域の透明度、 水の色及び表層水の塩分、底泥灼熱減量など)を他の技術職員とともに取り続け、瀬戸臨海実験所年報に公表して研究の便に供してきました。
 2004年には、社団法人日本動物園水族館協会「有功章」を受賞しました。これは、採用以来水族館動物飼育・採集及び調査・採集船舶の運航を担当し、それらを通じて野外調査を行い、水族館では飼育研究を実施、その成果を瀬戸臨海実験所年報等に発表していることなどが称えられたものです。

津越 健一氏
 1978年10月に京都大学理学部附属瀬戸臨海実験所(現在の京都大学フィールド科学教育研究センター瀬戸臨海実験所)に採用され、41年間にわたって技術職員として勤務し、教育、研究両面において、同実験所ならびに京都大学白浜水族館の活動を支え続けて来られました。特に瀬戸臨海実験所、宿泊棟、そして併設されている京都大学白浜水族館の複雑な電気設備、ポンプ・ボイラー等の機械設備、空調設備、水道と浄化槽ならびに海水供給の維持管理、さらには老朽化した建築の補修や修繕の要求についても、高度な技術をもってすぐれた働きをされてきました。また、設備・機器の選定やその運転方法について効率化や節電方法の提案により、運営費の節約に大きく貢献いただきました。
 また臨海実験所と水族館の活動に不可欠な海水温の基礎的なデータ(開放式の新鮮海水と水族館循環系統の水温データ)を他の技術職員とともに取り続け、瀬戸臨海実験所年報に公表して研究の便に供してきました。

(参考)瀬戸臨海実験所年報はこちらhttp://hdl.handle.net/2433/178750

ニュースレター50号 2020年2月