中山理智さん(JSPS特別研究員DC2)が、日本森林学会学生奨励賞2021を受賞

 2021年3月21日に、農学研究科森林科学専攻森林情報学分野の博士2年の中山理智さん(JSPS特別研究員DC2)が、日本森林学会学生奨励賞2021を受賞し、オンラインで開催された第132回日本森林学会学術大会において、受賞講演が行われました。

 対象となった発表内容は以下の通りです。
「Does conversion from natural forest to plantation affect fungal and bacterial biodiversity, community structure, and co-occurrence networks in the organic horizon and mineral soil?」

(研究内容の紹介)
 本研究は、京都大学北海道研究林標茶区の天然林および人工林(カラマツ・トドマツ)の林床の有機物層と土壌を採取し、微生物(真菌と原核生物)の多様性や群集構造、共存ネットワーク構造を次世代シーケンスにより明らかにしました。その結果、微生物の多様性に違いは見られなかったが、群集構造が異なり、さらに人工林では天然林と比べ、共存ネットワークが単純化することが明らかとなりました。人工林化によって、多様性に影響がみられない場合でも、土壌中の微生物同士の関係性に影響を及ぼしうることを世界に先駆けて明らかにしました。

 なお、今回の受賞の対象となった論文は以下の通りです。
Nakayama, M., Imamura, S., Taniguchi, T., Tateno, R. (2019).
Does conversion from natural forest to plantation affect fungal and bacterial biodiversity, community structure, and co-occurrence networks in the organic horizon and mineral soil?
Forest Ecology and Management, 446, 238-250.
DOI:https://doi.org/10.1016/j.foreco.2019.05.042

 結果については、森林学会のウェブページに掲載されています。

(参考)
北海道研究林ページ フィールド日誌欄における紹介 常駐学生が森林学会学生奨励賞を受賞 (2021-03-23 確認追記)

<!– 歴代日本森林学会各賞受賞者総覧にも掲載されます→こちら –>

ニュースレター54号 2021年6月 受賞の記録