四ノ宮千遥さん(M1)が学生発表賞を受賞

2022年 9月 2~5日、オンラインで開催された日本ベントス学会2022年度大会において、理学研究科生物科学専攻 修士1年の四ノ宮千遥さんが学生発表賞(口頭発表)を受賞しました。

「海産大型多毛類オニイソメ (Eunice aphroditois) の幼体型および成体型の分子・形態情報に基づく比較検討」
四ノ宮千遥・小林元樹・清家弘治・山下桃・西川完途・後藤龍太郎

(研究紹介)
 オニイソメ (Eunice aphroditois) は、国内では主に太平洋沿岸の岩礁に生息する大型の多毛類で、体長は最大で3mにも及ぶ。本種には体色が異なる成体型と幼体型が知られるが、両者が同種か別種かについて分子情報による検討はなされてこなかった。そこで本研究では、和歌山県白浜産のオニイソメの幼体型及び成体型を対象として、主要な形態形質を比較するとともに、複数の分子マーカーを用いて比較を行い、両者が同種であり、本種が成長に伴い体色を変化させることを示唆した。また3遺伝子を用いて、本種の属内での系統位置を明らかにした。イソメ属は多系統となることが示唆されており、タイプ種である本種の系統位置に関する知見は今後の本属の分類整理に役立つだろう。

結果については、日本ベントス学会のウェブページに掲載されています。