新人紹介 下村 通誉

基礎海洋生物学分野 下村 通誉 教授

 2024年4月に基礎海洋生物学分野の教授に着任しました。2018年に瀬戸臨海実験所に参って以来、和歌山県白浜町での生活が7年目に入りました。この間、研究棟の全面改修、瀬戸臨海実験所創立100周年記念式典、コロナ禍の実習対応などがありました。あっという間のことに感じます。
 等脚目甲殻類を対象とする系統分類学的研究を大学院生時代から続けています。また、テルモスバエナ目、ヨコエビ目、アミ目などにも研究対象を広げて来ました。歳を取るにつれて研究する時間がどんどん少なくなってきている気がします。ただ、学生がいない以前の職場と異なり、日々学生と何らかの研究の話ができることは自分にとって大変良い刺激となっています。この原稿を書いている最中も学生から面白いカイアシ類を発見したと報告を受けて顕微鏡を覗きに行きました(写真)。
 これからは学生の人生により一層関わる立場となりますので強い責任感をもって教育活動に邁進するつもりです。また、フィールド研の構成員として、実験所所長・水族館館長として、運営に積極的に携わると共に企業や自治体との様々な活動に協働的に取り組んで参りたいと思います。海のすぐそばで研究できるメリットを活かし、自身の専門分野にとどまらず、幅を広げていきたいと考えています。

ニュースレター63号 2024年 6月