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研究活動

気仙沼市舞根湾における潜水調査2012年5月

唐桑町舞根潜水調査報告書7

2012年6月7日 益田玲爾

 2012年5月27日,気仙沼市唐桑町舞根周辺において,これまでと同様の方法で潜水調査を行った.操船は畠山信さん,船上サポートは吉永先生,高橋さん.調査は14時10分から17時28分の間に,九々鳴浜沖,舞根湾口部,湾内ガラモ場,湾奥の順で行い,それぞれ30分ほど潜水観察した.天気は快晴,水温は表面が14〜16℃,海底が11℃程度であった.

湾外斜面九々鳴浜沖
 ガラモ場の浅所に体長4cmほどのタケギンポの稚魚が多数見られた.また,体長10cm前後のウミタナゴも群れでいる.リュウグウハゼ(5〜8cm)も多い.体長12cmのクロソイ,体長35cmのマコガレイなど,比較的大型の魚も確認できた(写真1,2).海藻がよく繁茂し(写真3),アサヒアナハゼ,スジハゼ,アカオビシマハゼ,キヌバリ,マナマコ,マボヤ,シロクラゲを散見.

湾口部
 リュウグウハゼ,アサヒアナハゼ,タケギンポ(写真4),スジハゼなど.カミクラゲ(傘径7cm),キタミズクラゲ(14〜15cm;写真5)を確認.

湾内ガラモ場
 ここでもタケギンポ稚魚の群れが多い.アイナメ,スジハゼ,リュウグウハゼ,キヌバリ,ニクハゼ,ドフラインクラゲを確認.

湾奥
 アサヒアナハゼ,ギスカジカ,スジハゼ,ニクハゼが見られた.また,マコガレイの稚魚(体長1.5cm)も確認.

考察
 昨年の同時期に比べて,魚類の生息密度は14〜31倍程度である.また出現魚種数は,水温はまだ低いにも関わらず,すべての調査地点でこれまでの最高値を記録している(図1).
 今回はタケギンポが目立って多かった.昨年の同時期,本種は小型の個体が少数見られたに過ぎないが,これらの成長したサイズの個体少数と,おびただしい数の本年生まれと考えられる稚魚とが今回は見られた.また,マコガレイの稚魚は,砂泥に隠れているために見落としが多く,実際の生息個体数は目視で確認しているよりは多いと推測される.

(本調査は三井物産環境基金および文部科学省東北マリンサイエンス拠点形成事業の支援を受けています)

参考
気仙沼市舞根湾における潜水調査2012年7月
気仙沼市舞根湾における潜水調査(2011年5月から2012年1月までの調査報告)
東北地方復興支援学生ボランティア(総合案内ページ)