梅本 信也

参考情報(2022-03-31 までの情報です)


フィールド科学教育研究センター 里域生態系部門
里地生態保全分野 准教授
紀伊大島実験所
E-mail:umemoto*za.ztv.ne.jp(*を@に変えてください)
業績など(教育研究活動DB)

(2015-11-13 更新)

1.研究内容

 (1)里域生態系の起源と系譜
 里海、里地、里山、そして里空を内包する里域の原型は古生人類の誕生まで遡れる。自然生態系nature ecosystemから里域生態系human ecosystemがいつ、どこで、どの様に萌芽したのか、その後どの様に変容して現在の多種多様な文明と文化に発展し、今後どの様に展開していくのかを考察する。

 (2)照葉樹林ならびに黒潮文化圏における里域生物の保全
 東アジアの温帯部の里域には多種多様な植物や動物が分布し、人間による文化活動という特殊な撹乱(進化圧)によって、野生-雑草性-奨励雑草性-半栽培(家畜)-栽培(家畜)という諸段階を行き来している。そうした生物の適正な保全のあり方をフィールドワークによって考察する。

 (3)自然保護区における異形要素の管理
 かつては自然域と里域は中間または錯雑地帯を介在させながら共存してきた。しかし、紀元前後からの里域の急速で同時多発的な拡大によって自然生態系構成要素は瓦解の危機にある。いったい里域と自然系はどの様に調和すれば良いのかを野外研究等によって明らかにする。

 (4)古座川プロジェクト
 紀伊半島南部の熊野地方に源流し、黒潮が東走する太平洋に流れ込む清流・古座川では、その流域において照葉樹林文化圏と黒潮文化圏複合が交じり合って展開し、日本の原風景を色濃く残している。一部に自然域生態系を含む里域生態系における「森里海」各構成要素とその相互関係、地域保全についてフィールドワーク等を通じて現地で考え、世界に通じる系適正化原理を探る。

2.趣味
 盆栽と刺繍(小学校)、海外放送受信(中学校)、アマチュア無線、美術制作、各種SF鑑賞(高校)、居合道、弓道、サゴヤシ(大学)、里域植物の分類と進化(大学院)、旅行と国内外料理複製、里域構成要素の聞き取り調査等々(現在)

3.出版物
 朝日百科・植物の世界、ヒエの博物学、雑草の自然史、紀伊大島きのこガイド、照葉樹林文化論の現代的展開、雑草科学実験法、ヒエという植物、紀州里域植物方言集、資源生物科学概論、紀伊大島フィールド・ガイド-自然編-、雑穀の自然史-その起源と文化を求めて-、清流古座川センダン物語、紀伊大島里域俳句集、熊野古道公式完全ガイド、紀伊大島里海料理目録、熊野古道公式完全ガイド・紀州和歌山県版(改訂版)、「国文学解釈と鑑賞」別冊:熊野-その信仰と文学・美術・自然、熊野誌各号、里域植物相調査ノート、消える日本の自然、古座川合同調査報告集・第1巻~第10巻、雑草学事典、里域連環学入門、学校給食懐古句集、里域震災論入門、里域食文化論入門、里域食文化論入門II、里域食文化論入門III、紀伊大島のイノシシ―里域保全論への招待―、里域教育論入門、栽培植物の自然史II(東アジア原産有用植物と照葉樹林帯の民族文化)、紀伊半島南端の植物-里域保全論への招待-、紀伊半島南端の植物文化と食文化-里域保全論への招待-、古座川の古景観・古地図編、紀伊半島南端の古景観-里域保全論への招待-、里域土砂災害論入門、里域火山噴火災害論入門、照葉樹林文化論の現代的展開II(近刊)、古座川合同調査報告集・第11巻(近刊)(詳細は和歌山県新宮市立図書館ウェブページで検索可能)


(フィールド研における経歴とページ履歴)
2003-04-01/2004-10-15 里域生態系部門 里地生態保全分野 助手
2003-04-01/2022-03-31 紀伊大島実験所勤務
2003年度 http://fserc.kais.kyoto-u.ac.jp/main/staff/umemoto.htm でページ公開
2004-10-16/2022-03-31 里域生態系部門 里地生態保全分野 助教授(2007-04から准教授に職名変更)
2004-10-16/2021-08-15 紀伊大島実験所長
2011-04-01 http://fserc.kyoto-u.ac.jp/wp/staff/umemoto にページ移設
2013-08-21 ページにメールアドレスの追加
2014-10-09 ページに教育研究活動DBへのリンクを追加
2015-11-13 研究内容等を更新
2021-08-16 紀伊大島実験所長の交代
2022-03-31 定年退職