上賀茂試験地 春の一般公開自然観察会

森林環境情報学分野 中島 皇


 4月22日(土)に春の一般公開自然観察会が開催された。社会教育活動の機会を増やそうと昨年から開始された観察会である。今春の自然観察会には、定員30名に対して82名の応募があり、抽選となって、最終的には31名が参加した。参加者は午前9時30分に事務所前で概要説明を受けた後、3班(10名ずつのグループ)に分かれ、試験地職員の案内により、自然観察コースを中心に見学した。このコースでは試験地が所有する生きた樹木コレクションと京都盆地の北に広がる里山の一角に触れられる。当日は少し肌寒かったが、天気はまずまずで、展望台からの眺望も良好であった。ただ、昨年に比べると、春の季節の進み方が遅かったようで、コバノミツバツツジ以外は多くの花がまだつぼみのままで、少し残念であった。正午前には3班とも事務所に戻り、アンケートを記入して会は終了となったが、参加者の多くは午後1時過ぎまで、弁当をひろげたり、散策を続けたりとそれぞれに楽しんでいたようである。

 アンケートには、「自然の中を歩けたことが楽しかった。」「初めての発見が多かった。」「森や樹木の説明が聞けて良かった。」「座学も入れて1日で開催して欲しい。」「季節毎に観察会があればいい。」「参加人数を増やして欲しい。」などの感想や要望が寄せられた。また、参加理由としては「自然や植物が好きだから。」「上賀茂試験地(京大)に興味があったから。」「昨年参加して楽しかったから。」などの回答が多かった。

 上賀茂試験地では、今後とも開催時期や方法を検討し、自然観察会を継続していきたいと考えている。

ニュースレター8号 2006年8月 教育ノート