森里海連環学教育プログラム修了式

森里海連環学教育ユニット 長谷川 路子

 2014年3月24日に京都大学旧演習林事務室棟共同会議室で森里海連環学教育プログラム第1回修了式を挙行しました。同プログラムは、昨春、京都大学大学院に在籍する全ての学生に門戸を開き、77名の履修生を受け入れて始動しました。標準履修期間は2年間ですが、多くの学生が順調に勉学を進め、26名(地球環境学舎19名、農学研究科3名、人間・環境学研究科3名、アジア・アフリカ地域研究研究科1名)が1年間で修了を迎えました。
 山下洋ユニット長から、修了生への期待と激励に溢れた開会の挨拶があった後、修了生一人ひとりに修了証が手渡されました。そして、藤井滋穂地球環境学堂・学舎長、日本財団海洋グループの荻上健太郎海洋安全・教育チームリーダー、宮川恒農学研究科長から、ご祝辞を賜りました。荻上氏は、「1年前の開講式では皆この場所で不安そうな顔をしていたけれど今日はすごく晴れやかな顔をしている」「開講式の時に当財団の尾形理事長が話していた“チャレンジ”について今一度思い出して欲しい」と、お話しして下さいました。
 続いて、農学研究科修士課程の萱嶋航さんが修了生代表挨拶を英語で行いました。「森里海連環学教育プログラムを履修して得たものが3つある。1つは、英語でのコミュニケーションスキルを磨けたこと。もう1つは、さまざまな分野の学生と交流することで、自分自身の研究に対するモチベーションが高まったこと。そして、ほかの分野の学生や外国人留学生と友人になれたこと。」この内容には他の修了生たちも頷いていました。
 最後に、森里海連環学教育プログラムの同窓会を設立することが、同窓会会長に就任した修了生のステファン・オリヴィエ・ランドリアマナンツァさんから宣言されました。
 修了生たちが共に過ごした時間は1年間という短いものでしたが、式の前後に写真を撮り合ったり連絡先を交換し合ったりしている姿は印象的でした。彼らは、今後、プログラムの履修を通じて築いたネットワークを生かしながら、それぞれの研究分野で森里海連環学を応用および発展させていってくれることと思います。
 2年目を迎えた森里海連環学教育プログラムでは54人の履修生を新たに受け入れました。修了生の今後の活躍とプログラムの将来の発展を楽しみにするとともに、さらなるプログラムの充実に全力を尽くして参ります。

ニュースレター33号 2014年6月 教育ノート