瀬戸臨海実験所水族館における正月休みの営業と冬休みガイドツアー

瀬戸臨海実験所長 白山義久


 瀬戸臨海実験所には、有料で一般公開をしている水族館が併設されている。昭和天皇の行幸を記念して、水槽室の一般公開を行ったのが始まりで、今年6月でちょうど75周年を迎える。観光地白浜という土地柄から、以前は年間10万人を超える来館者を数えたが、近年はバブル経済の崩壊によって白浜への観光客が減少したために、水族館を訪れる人も減少の一途をたどり、平成15年度には、5万人台にまで落込んだ。
この減少傾向に歯止めをかけるべく、平成16年度から、瀬戸臨海実験所では職員教員が一体となって取組みを始めた。まず4月から開館時間を従来より30分延長し、9時から17時30分までとした。これは夏季の観光客をあてこんだもので、幸い平成16年度の入場者は年末まで昨年比約4%増で推移していた。
さらに今年度から職員の勤務体制をやりくりして、従来は閉館していた正月休み(12月29日から1月3日)も水族館を開館し、完全年中無休で営業することとした。この期間の今年の入館者数はちょうど2000名で、おおきな成果をあげることができた。
 さらにすこしでも入館者を増やすために、冬休み期間中は保護者同伴の小学生は入場無料とし、職員教員はその期間に手分けをして、職員は水族館の裏側を(写真)、教員は表側を説明するツアーをほぼ毎日実施した。その結果従来から開館していた日の入場者数も昨年度より増やすことに成功した。今後も瀬戸臨海実験所では大学最大の市民への窓口として(注)水族館の入館者を増やすためのあらゆる努力をしていきたいと考えている。
(注)水族館の入館者数は、博物館のほぼ3倍にのぼる。

ニュースレター4号 2005年 2月 教育ノート