新人紹介 赤石 大輔

森里海連環学分野 赤石 大輔 特定講師

 2022年10月1日より、イオン環境財団とフィールド研が実施する「新しい里山・里海共創プロジェクト」の特定講師に着任いたしました。
 私はこれまで一貫して里山里海の再生に向けた地域と研究者の協働についての実践的研究を行ってきました。具体的には2006年から2015年まで、石川県奥能登地域において、大学と地域の協働による自然環境の保全再生事業に参加し、その中でNPO の運営や行政の保全計画の策定等を通して地域と研究者の協働による里山里海の保全のあり方について研究してきました。その後、環境省の中間支援組織にて地域の環境保全団体等の支援を行う業務の経験を経て、2018年にフィールド研に着任してからは、森里海連環の再生に向けた京都や大阪の都市部の若者世代のネットワークづくりや、美山町での地域と研究者の協働を促すプラットフォームづくりを行ってきました。
 「新しい里山・里海共創プロジェクト」では、イオン環境財団との協働により、主に関西の里山・里海で活動する地域の団体をつなぎ、市民科学の手法で里山・里海の評価指標の開発、活動団体の交流や協働を促すコンソーシアムの構築、関西の伝統的な里山の生態系を取り入れたモデル里山の創出等を行っていきます。私はこのプロジェクトの中で、研究者と市民、また企業と市民の対話を促し、新しい里山里海の利用保全のあり方を考え、共に作り上げるプラットフォームの創出を進める超学際的研究を進めています。特にモデル里山の創出では、上賀茂試験地を活用し、これまで築いてきた若者世代のネットワーク等を活用して、多様な人々が集い、学び、利用する21世紀の新しい里山の創出を行っていきます。

ニュースレター59号 2023年2月