「木文化プロジェクト」が、高知県と京都府で研究成果報告会を開催

森里海連環学プロジェクト支援室 大川智船


 フィールド研が森里海連環学研究の一環として実施してきた「森里海連環学による地域循環木文化社会創出事業(略称:木文化プロジェクト)」が最終年度を迎え、お世話になった地域の皆様に研究成果を報告すべく2つの現地報告会を開催しました。

【仁淀川プロジェクト】
 2013年11月10日、高知県仁淀川町にて、仁淀川地域連携講座「京都大学木文化プロジェクト最終報告会 in 仁淀川町 森と川とともに暮らす里の未来- 仁淀川町からの発信。『森里海連環学』のこれまで、これから- 」を開催しました(参加者55名)。講演後のパネルディスカッションでは、住民の皆さんによる真剣かつ熱心な議論が繰り広げられ、今後の森里海連環学に何が求められているのかを再度確認する機会となりました。
 〔以下、プログラム〕
挨  拶:吉岡崇仁/奥田英雄(仁淀川の“緑と清流”を再生する会会長)/大石弘秋(仁淀川町長)
研究報告:「仁淀川で木文化プロジェクトがめざしてきたもの」長谷川尚史/「間伐による土壌保全効果と混交林化の可能性について」深田英久(高知県立森林技術センター)/「仁淀川の水質と森林伐採」福島慶太郎/「30年後の仁淀川町の未来像を描いてみよう」大川智船
パネルディスカッション:「未来への提言- 木文化サロン・みんなで話そう、未来のことを。」園山幹雄(仁淀川の“緑と清流”を再生する会)/大原栄博(池川木材工業)/植木明彦(仁淀川漁業協同組合)/西森善光(仁淀川森林組合)/コーディネーター 長谷川尚史

【由良川プロジェクト】
 2013年12月7日、京都府京丹波町にて、由良川市民講座「森・里・海の対話~森と生きる人々へのメッセージ~」を開催しました(参加者65名)。芦生研究林での伐採実験と森や環境への人々の意識調査について報告した他、我が国を代表する森林研究者のお一人である只木良也氏から里山と人との関わりについて大変面白く分かりやすくご講義いただきました。会場後方には市民団体によるパネル展示を同時開催し、雰囲気を大いに盛り上げました。
 〔以下、プログラム〕
開会挨拶:金谷浩志(京都府中丹広域振興局長)
講  演:「森と生きる人びとの活動と森林生態系」松山周平/「森と生きる人びとの意識」吉岡崇仁/「森と生きる人びとを育てる」只木良也(京都府立林業大学校長)
閉会挨拶:山下洋

ニュースレター32号 2014年2月 社会連携ノート