舞鶴水産実験所における水質分析(栄養塩)について

舞鶴水産実験所における水質分析(栄養塩)について

舞鶴水産実験所 向 昌宏

 私は舞鶴水産実験所の技術職員として、施設や機器類の保守管理および水質分析等を担当しています。今回はそれらのうち、水質分析について紹介します。
 当実験所には、2010年に全国共同利用施設の設備として導入された栄養塩類分析装置QuAAtro2-HR(4ch)があります。この装置では、連続流れ分析法の原理を用いて、複数種の栄養塩についての高精度・高感度の分析を行うことができます。分析項目として、亜硝酸+硝酸、亜硝酸、リン酸、シリカの4チャンネルを備えています。従来はアンモニアも測定していましたが、廃液コストの関係から近年は測定項目から外しています。導入から10年以上が経過しますが、分析精度を保てるように適宜保守管理を行っています。この分析装置を用いて、フィールド研が開講する森里海連環学実習Ⅰや西舞鶴高校の実習において、採取した河川水および海水の栄養塩分析を実施し、水質データを提供しています。また、学内外の研究者の依頼に応じた分析も随時行い、様々なプロジェクトに貢献してきました。
 化学物質(試薬)や実験廃液の管理も担当しており、フィールド研本部の研究室から排出される無機廃液の処理も行っています。

ニュースレター59号 2023年2月