森と川の季節的なつながりがアマゴの多様な生き方を育む (参考情報)

上田るい 生態学研究センター研究員、佐藤拓哉 同准教授らの研究グループは、和歌山研究林の河川を調査フィールドとして、初夏に森林から河川に昆虫などの陸生無脊椎動物が流入することによって、それらを川で餌として利用しているアマゴの生き方が多様になることを明らかにしました。本研究は、森や川といった生態系の季節的なつながりが、生物多様性の一つである種内の多様性維持に貢献することを実証する成果であると同時に、気候変動や人間活動が野生生物に及ぼす影響についても重要な知見をもたらすものです。
本研究成果は、2025年5月18日に、国際学術誌「Ecology」にオンライン掲載されました。
野外操作実験において、和歌山研究林スタッフが研究協力しました。

<論⽂タイトルと著者>
タイトル:Seasonal timing of ecosystem linkage mediates life-history variation in a salmonid fish population
(⽣態系の季節的なつながりがサケ科⿂類個体群内の⽣活史変異を規定する)
著者:Rui Ueda, Minoru Kanaiwa, Akira Terui, Gaku Takimoto, Takuya Sato
掲載誌:Ecology

【DOI】10.1002/ecy.70114

 京都大学ページの研究成果発表 「森と川の季節的なつながりがアマゴの多様な生き方を育む」、および 解説PDFファイル も参照下さい。 (2025年05月21日)