芦生研究林でワラジムシの新種発見

(編集部)


フィールド研の前身のひとつ、農学研究科附属演習林の元演習林長(現名誉教授)の渡辺弘之先生は、現在も芦生研究林で土壌動物の調査を続けておられますが、渡辺先生が2009年5月と7月に芦生の上谷・野田畑谷のブナ林で採集したワラジムシが、オオハヤシワラジムシ属の新種と同定されました。同定を行ったのは富山市科学博物館・元館長(現参与)の布村昇先生で、新種は Lucasioides ashiuensis(和名:アシュウハヤシワラジムシ)と命名され、論文に記載されました(Nunomura, 2010)。布村先生も、フィールド研発足以前の瀬戸臨海実験所に大学院生として在籍されていたことがあり、大先輩方による、今回の発見となりました。

(Nunomura, 2010) A New Species of the Genus Lucasioides (Crustacea: Isopoda) from Asiu, Miyama, Nantan-Shi, Kyoto, Central Japan), 富山市科学博物館研究報告(33),39-45.

ニュースレター20号 2010年8月 研究ノート