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絶滅危惧種ニホンウナギの分布域を環境DNA解析で推定 / Distribution of Japanese eel Anguilla japonica revealed by environmental DNA

 2021年2月25日、笠井亮秀森里海連環学教育研究ユニット特任教授、安孝珍ユニット元特定助教、亀山哲ユニット特任教授、益田玲爾教授(舞鶴水産実験所長)、唐木達郎ユニット特定研究員、山下洋連携教授らによる論文 Distribution of Japanese eel Anguilla japonica revealed by environmental(DNA環境DNAにより明らかにしたニホンウナギの分布)が、国際学術誌「Frontiers in Ecology and Evolution」のオンライン版に掲載されました。

On February 25, 2021, “Distribution of Japanese eel Anguilla japonica revealed by environmental” by Prof. Akihide Kasai, Dr. Ahn Hyojin, Prof. Satoshi Kameyama, Prof. Reiji Masuda (Director of the Maizuru Fisheries Experiment Station), Dr. Tatsuro Karaki, and Prof. Yoh Yamashita, was published online in the international journal “Frontiers in Ecology and Evolution”.

Kasai, Akihide; Yamazaki, Aya; Ahn, Hyojin; Yamanaka, Hiroki; Kameyama, Satoshi; Masuda, Reiji; Azuma, Nobuyuki; Kimura, Shingo; Karaki, Tatsuro; Kurokawa, Yuko; Yamashita, Yoh
(笠井 亮秀,山崎 彩,安 孝珍,山中 裕樹,亀山 哲,益田 玲爾,東 信行,木村 伸吾,唐木 達郎, 黒川 優子,山下 洋)

Distribution of Japanese eel Anguilla japonica revealed by environmental DNA
(環境DNAにより明らかにしたニホンウナギの分布)

Frontiers in Ecology and Evolution:
DOI: 10.3389/fevo.2021.621461

<概要>
 笠井亮秀特任教授、安孝珍元特定助教、亀山哲特任教授、益田玲爾教授、唐木達郎特定研究員、山下洋連携教授らの研究グループは、全国265河川365地点で環境DNA調査を行い、これまで謎の多かったニホンウナギ(以下、ウナギ)の分布を調べた結果、ウナギは関東以西の本州太平洋側や瀬戸内海、そして九州西岸の河川で多く生息していることがわかりました。一方日本海側では、能登半島以西には生息していますが、北陸東北地方にはほとんど生息していないことが明らかとなりました。そして北海道の河川にも、ウナギはほとんどいませんでした。
 また、南方から海流によって日本まで運ばれてくるウナギの仔魚(シラスウナギ)の輸送状況をシミュレーションによって調べたところ、仔魚が到達する場所と環境DNA調査でウナギが生息していると推定された場所がよく一致しました。このことから、海洋でのシラスウナギの輸送状況が日本国内の河川におけるウナギの分布を決める主要因になっていると考えられます。また、ウナギの環境DNA濃度が高かった河川は全窒素濃度も高い傾向にありました。これは高栄養環境にある河川ほどウナギの生残や成長が良いことを示唆しています。本研究結果は、日本人にとって重要な水産物でありながら絶滅危惧種にも指定されているウナギの保護と資源管理に重要な知見を与えるものといえます。

 京都大学ページの研究成果発表 「絶滅危惧種ニホンウナギの分布域を環境DNA解析で推定」、および 解説PDFファイル も参照下さい。