新人紹介 松岡 俊将

新人紹介  松岡 俊将

森林情報学分野 松岡 俊将 講師

 2023年4月1日に芦生研究林の講師に着任しました。
 昨年度は、助教として1年間芦生研究林で勤務させていただきました。私は大学院生の頃から芦生研究林を利用していましたが、美しい自然や多様な生物に囲まれた生活は新たな学びや発見に溢れています。さらに、スタッフとして関わることができたおかげで、利用者目線では分からなかった多くのことを学ぶことができました。例えば、フィールド研の教職員によるフィールドや情報管理の重要性です。芦生研究林内は総延長30km以上の林道があり、教育・研究・ガイドツアー参加などの目的で多くの方が通行しています。林道を当たり前のように利用できるのは、技術職員が春先の除雪からその後の補修・維持管理を高い技術レベルで遂行してくれているからだということを知りました。こうした教職員の管理や研究林に携わる多くの方の努力によって、全国から様々な人が集うフィールドが成り立っています。
 近年、環境DNAやドローンなどの生態系観測技術や、データ解析技術の発展により、フィールド研究やフィールドデータの重要性は増してきています。私も、環境DNAを組合せた生物多様性のモニタリングを進め始めました。一方で、これからのフィールド研究・教育の発展のためには、これまでフィールド研の教職員の方が築いてこられた、フィールドに携わる多くの人とのつながりやフィールドの情報・ノウハウが益々重要になると感じています。フィールドに集う人とのつながりや輪を大切にすることで、フィールドに根差した教育研究の発展に貢献していきたいです。

ニュースレター60号 2023年6月