2011年6月12日・9月11日・11月13日に、徳山試験地において、周南市連携講座を開催しました(6月25人・9月27人・11月23人)。
第1回 6月12日(日) 柴田 昌三 センター長 「森里海連環学からみた里山」
第2回 9月11日(日) 向井 宏 特任教授 「森を守る海」
第3回 11月13日(日) 嵜元 道徳 助教 「スギ、来た道と生態」
詳細については、山口県周南市公園花とみどり課までお問い合わせください。
TEL:0834-22-8431
Email:koen*city.shunan.lg.jp(*を@に変えてください)
(2011年度年報原稿)
森林環境情報学分野 講師・徳山試験地長 中島 皇
周南市連携講座は2011年度から正式に開始されたが、表1に示すように徳山試験地では2010年度から周南市との連携事業を開始している。ここでは連携講座開始に至る経緯を振り返ってみる。
徳山試験地は旧徳山町から京都大学に町有林が寄贈されたことからスタートしている。2代目試験地は周南西緑地の「万葉の森」を中心とするあたりにあった。京都大学演習林が植えた樹木が今も立派に生育して、市民の憩いの場となっている。3代目(現)試験地のヒノキ林が2008年度に文化庁の「ふるさと文化財の森(檜皮)」に選定(ニュースレターNo14参照)されたことがきっかけになって、周南市教育委員会と情報交換が行われるようになり、市民を対象とした見学会などを開催するようになった。このような縁で特別講座が実施されることになった。
徳山試験地において、年3回、日曜日の午前中に講義とフィールド見学を行う計画を立て、周南市公園花とみどり課との共催でフィールド研の先生方に講義の講師としての協力をお願いして実行した。講座は周南西緑地で2008年度から継続されていた「みどりの案内人養成プロジェクト(実行委員会の事務局・世話役:周南市公園花とみどり課)」の特別講座という位置付けであった。宣伝用のふれこみは「京都大学の全学共通教育科目「森里海連環学」や「森林学」の講義を1コマ(90分)無料で聴講できる。」である。つまり京大の学生が受けている講義を体験できるわけで、知識欲が旺盛なシニア世代の方々にとっては、またとないチャンスになったようで狭い講義室がいっぱいになった。
みどりの案内人養成プロジェクトが2010度で終了するにあたって、特別講座が受講生の皆さんに好評なことや参加者から継続の要望があって、連携講座に発展した。周南市が事務局として宣伝や受講生の募集・案内を、徳山試験地がプログラムの検討や講師の手配を担当する協働体制でのぞんでいる。2011年度は表2に示すような講義とフィールド見学や実習が行われ、毎回20名以上の参加者があった。
連携講座は来年度も予定されており既に3回の日程と講師の先生の調整に入っている。また、周南市とフィールド科学教育研究センターとの連携協定締結に向けての話し合いも行われている。
表1 みどりの案内人養成プロジェクト特別講座(2010年度)
月日 講師 講義テーマ
6.13 中島皇 森里海連環学
10.3 吉岡崇仁 森・里・海と人々のつながり
12.1 坂野上なお 木材を使うこと~今・昔
表2 京都大学・周南市連携講座(2011年度)
(上記参照)
年報9号 2012年10月 p.10
第1回連携講座(2011-06-12)
第2回連携講座(2011-09-11)
第3回連携講座(2011-11-13)