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教職員の動静

新人紹介 久米 学

海洋生物環境学分野 特定助教 久米 学

 2020年5月より海洋生物環境学分野の特定助教に着任しました。よろしくお願いいたします。

 私の研究生活は学部4年生の時、イトヨという小さな魚との出会いから始まりました。与えられた研究テーマは、イトヨの種分化の仕組みを生態学的に解明することでした。イトヨは、ノーベル医学・生理学賞を受賞したニコ・ティンバーゲンが研究対象とした魚種です。魚を食べるのは好きなのですが、魚自体にさしたる興味もなかった私は、“生物の教科書に載ってたあの魚か”くらいにしか思っていませんでした。ところが研究が始まってみると、狩猟本能が目覚めるというか、採集調査にすっかりハマってしまったのです。とにかく魚を採ることと、予想もしなかったイトヨの生態が明らかになることが楽しくて仕方ありませんでした。こうしてイトヨの種分化研究に勤しむうちに、大学院に進学し、学位を取り、ポスドクとして色々な研究機関を渡り歩いてきました。

 ポスドクの間は、イトヨ以外の魚類はもちろんのこと、それ以外にも淡水二枚貝やヌートリアの研究をしたこともあります。しかし、今でも“野外に行って魚を採る”という研究の基本スタイルは変わっていません。近年は、ニホンウナギの河川生態を研究し始めました。このニホンウナギ、調査をするたびに、“なぜ、こんなところでウナギが採れるの?”という場所から採集され、驚きと発見を与えてくれます。ニホンウナギとの出会いはイトヨとの出会いに次いで(?)、研究面でも採集の楽しさの面でも良い出会いでした。所属が変って研究内容も対象種も変わる(広がる)ことをこれまでも経験してきました。今度は、どの魚がどのような驚きと発見を与えてくれるのでしょうか。今から楽しみです。

ニュースレター52号 2020年11月