新人紹介 德地 直子

里山資源保全学分野教授 德地 直子

 本年9月1日付で現職に異動となりました。どうぞよろしくお願いいたします。
 これまで物質循環という視点から、森林生態系の維持機構の解明ならびに保全管理に関する研究を行ってきました。森林生態系は大きく、長命です。そのまま把握するには様々な試行錯誤があります。物質循環は簡便な方法のひとつであり、また、多くの人に理解されやすい定量化を基礎にしている点でこれからますます重要になってくるのではないかと思います。幸い優秀な研究者仲間や技術職員の方々に助けていただき、少しずつ情報が収集できています。今後も微力ながら精一杯がんばりますので、ご協力をどうかよろしくお願いいたします。
 学生のころは実習・研究の場として、演習林を利用させていただいておりました。当時の実習は林業関連業種への従事者の教育といった面が強く、植栽や伐採などがあり、技術職員の方がテクニックを見せてくださったのが印象に残っています。その演習林も時代の要請に応えるように2003年にはフィールド科学教育研究センターとなり、森里海連環学の創出という新しいミッションに向かっています。新しい学問分野、新しい価値観を作るというのは大変な仕事です。しかし環境の変化や先の大震災により既存の価値観に疑問を抱く方が多い今、健やかな森と里と海のつながりによって私たちが生かされているということを再認識する非常によい機会であると思います。皆様と一緒に考えていきたいと思っています。

教員紹介ページ 德地 直子

ニュースレター28号 2012年10月 新人紹介