教育・研究

教育

ILASセミナー

科目名:
森を育て活かす-林業体験をとおして考える
時間数・単位:
30時間・2単位
開講形式:
夏期に宿泊を伴う集中講義形式
対象・定員:
全学1回生・5人
授業の概要:
植栽、下刈り、枝打ち、間伐、集材など、伝統的に日本で行われてきた林業作業を体験するとともに、最先端の林業の作業現場の見学と山村で暮らす人々との交流を行う。
科目の到達目標:
自分たちの生活と森林との接点を理解し、未来社会での森林との付き合い方を考え行動する基盤を身につける。特に、森林と密接に関係してきた日本文化を幅広く理解し、山村の過疎問題や日本社会の将来像について、具体的に自分なりの意見を述べることができるようになることを目標とする。
刈払機の説明 チェーンソーを使って間伐体験
刈払機の説明 チェーンソーを使って間伐体験

ウッズサイエンス

和歌山県立有田中央高等学校清水分校との共催で「林業に関する科目」を設置し、2002年度より開講
科目名:
ウッズサイエンス
時間・単位:
週2時間、2単位
設置の理由:
地域の主要な産業である林業について学習し、森林内での実習を通して自然のすばらしさに触れ「緑を守ることの大切さ」を身につける。また、身の周りの自然環境について自ら考えまとめる力の習得を目指す。
科目の目標:
森林とその活用について興味を引出すとともに、森林の保全と利用に必要な知識と技術の基本を習得し、森林機能とその必要性について理解を深める。
講義内容 実習内容
日本の森林資源について
公益的機能と林業作業の重要性
木材利用の現状と流通
森林と環境
(1)森の仕組みと働き
(2)木材利用の現状と日本林業
林業作業(森林保全管理)
(1)刈払い (2)枝打ち (3)間伐
測量(森林計測)
(1)コンパス測量 (2)レベル測量
基礎知識・自然観察
(1)樹木の識別 (2)種子選別
講義「木材の利用と日本の林業」 実習「丸太の造材作業」

森林体験学習(地域開放事業)

内容:
・コブトチ見本林での樹木観察
・樹木識別テスト
・4林班スギ、ヒノキ造林地での間伐・枝打ち体験
樹木の観察 間伐体験

研究

八幡谷学術参考林は、地上権設定当初から手を加えずに維持されてきたモミ・ツガ林である。現在では和歌山県には残り少ない天然生モミ・ツガ林であり、古くからその生産力・動態・土壌動物相・昆虫相などの研究が数多くなされている。人工林においても、林業作業のシステムに関する研究や間伐木の選定に関する研究などが行われている。平成15年度からは、フィールド科学教育研究センター森林生物圏部門および森林ステーションで新たにプロジェクト研究を行っている。 和歌山研究林では、このプロジェクトにおいて、9林班八幡谷学術参考林のモミ・ツガ天然生林を対象として、森林生態系の保全に関して情報を収集している。 また、森林生態系に期待される環境創造機能に関して、集水域を設定して調査を行うとともに、 人工林の施業に関して、150箇所におよぶ固定標準地において継続的に実施している調査結果をもとに、森林情報のデータベース化、GISの整備を進めている。
森林生態系部門:温帯域の森林生態系の解明と保存管理法の開発
森林の動態と多様性維持機構の解明
森林生物種の生活史と相互作用の解明
森林環境系部門:森林流域系の環境保全機能の解明
森林生態系の物質循環からみた環境保全機能の解明
森林流域系の物質収支の把握
森林流域系の水土保全機能の把握
森林共存系部門:地域資源との共存を可能にする森林の管理および利用手法の開発
地域資源共存型森林管理技術の確立