月別アーカイブ: 2023年9月

フィールド研20周年記念式典およびシンポジウム

京都大学フィールド科学教育研究センターは、2023年4月に創設20周年を迎えます。
これにあわせて、下記の通り式典とシンポジウムを開催いたします。

開催日時 2023年11月19日(日曜日)13:00~17:15
開催場所 京都大学百周年時計台記念館 百周年記念ホール(本部構内マップ3番)
※オンライン配信あり

プログラム(暫定)
13:00~13:30 記念式典
13:30~14:30 基調講演 畠山重篤社会連携教授「森は海の恋人 人の心に木を植える」
14:30~15:15 ポスターセッション
15:15~16:35 講演「フィールド研の誕生・歩みと未来」
        田中 克名誉教授、吉岡 崇仁名誉教授、朝倉 彰センター長
16:35~17:15 フィールド研の隔地施設における教育と研究の歩み
        フィールド研の主要施設の教員

定員 会場参加:先着300人、オンライン:先着500人
※定員に達した時点で、申し込みを締め切ります

懇親会 同日の17:30-19:30、時計台記念館2階国際交流ホールで実施予定(会費5千円程度/人)

申込締切 会場参加:9月30日(土)10月19日(木)、オンライン:11月15日(水)、懇親会: 9月30日(土)10月19日(木)※締め切りが延長となりました。

※20周年記念サイトはこちら。申し込みフォームはこちら

お問い合わせ先
 京都大学フィールド科学教育研究センター企画情報室
 fserc-info*mail2.adm.kyoto-u.ac.jp (*を@に変えてください)

ILASセミナー「森を育て活かす-林業体験をとおして考える」

2023年8月21日~8月24日に長谷川尚史准教授による京都大学1回生を対象とするILASセミナー「森を育て活かす-林業体験をとおして考える」が行われました。受講者は4名(経済学部、工学部、農学部)が集まりました。

本セミナーは、下刈り、間伐、集材など、伝統的に日本で行われてきた林業作業を体験するとともに、最先端の林業の作業現場を見学、山村で暮らす人々との交流を通し、来るべき循環型社会の中で、森林資源をどのように持続的に利用していくかについて考え、自然科学、社会学など様々な側面から議論することを目的としています。

初日に近鉄橿原神宮前駅で集合した学生は、奈良県吉野町への道中で木質バイオマス発電所を見学した後、吉野林材振興協議会で吉野地域の伝統的林業と現状について学びました。午後は川上村にある270年生スギ人工林と作業道を見学し、和歌山研究林に向かいました。

翌日からは研究林内での実習が行われました。2日目に間伐プロットの設置と毎木調査(胸高直径、樹高、形質、位置図・樹冠投影図作成)、下刈り作業を行い、3日目は間伐木の選木と伐倒、集材作業などを体験しました。また夕方には有田川町の林業会社であるマルカ林業(株)を訪問して苗畑や炭窯を見学し、森林資源の新たな活用法について検討しました。

最終日は、国の重要文化的景観に選定されている棚田である「あらぎ島」を見学した後、高野山の中門や奥の院を見学し、木材の文化財への利用について学びました。午後は奈良県橿原市にある十津川村情報発信拠点の産直住宅施設「木灯館」において、日本の山村の現状と新たな取り組みについて学習しました。

今回のILASセミナーに参加した学生には、受講したことで得られた知識や経験を、今後の学生生活や研究活動、将来の職業選択などに役立ててもらえることを期待しています。

吉野林材振興協議会の見学
製材品市場を見学
270年生のスギ人工林を見学
刈払い機での下刈り体験
学生が設置したプロットでの毎木調査
樹冠投影図を作成するためのデータを収集
チェーンソーの操作方法の説明
伐倒したスギを採材
チェーンソーで丸太を造材
炭窯の見学
林内作業車の使用方法を解説
あらぎ島の見学
高野山奥の院の見学
十津川村産直住宅の屋内の様子

八幡小学校森林体験学習(2023年春)

令和5年5月22日に有田川町立八幡小学校5年生を対象に森林体験学習を行いました。
この体験学習は例年、八幡小学校の5年生を対象に春と秋の年2回実施されています。

技術職員の案内で研究林内2,3林班の観察コースをゆっくり散策しながら、樹木の葉の違いによる見分け方の解説や天然林の観察を行いました。
午後からは午前に歩いた観察コースで見つけた10種類の樹木について識別テストを行い、児童は枝と葉のサンプルを見てそれぞれの名前と特徴を回答用紙に記入しました。

この体験学習を通じて、児童の森林に対する親しみや自然を学ぶ意欲が高まることを願います。

樹木観察の様子
葉の形を観察
観察コースに落ちていた針葉樹の葉
樹木識別テストの様子

八幡小学校の森林体験学習(2022年秋)

令和4年12月5日に有田川町立八幡小学校5年生を対象に森林体験学習が行われました。これは例年、八幡小学校の5年生を対象に春と秋の年2回実施され、今回は人工林での間伐体験を行いました。

児童は10林班茗荷平周辺の人工林で、技術職員からノコギリの使い方などの説明を受けてから、2つのグループに分かれて間伐と丸太切り体験を行いました。

間伐は2~3名の児童が協力して1本の立木を伐採し、立木が大きな音と共に倒れると、児童からは歓声が上がりました。丸太切りでは家族へのお土産にコースターを作ろうと、丸太の輪切りを沢山作る児童もいました。

短い時間でしたが、のこぎりで立木を伐倒する達成感や、切った木の香りなどを感じ、森林や樹木を身近に感じる機会になったのではないかと思います。

間伐体験の様子
間伐体験の様子
伐倒した木の年輪を数える
丸太切り体験の様子