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学生実習

公開実習「森里海連環学Ⅰ」実習報告

 2023年8月7日~8月11日

 上記日程で2023年度森里海連環学実習Iを開催し、京都大学から5名、他大学から6名の学生が参加しました。この実習はフィールド研が開催している公開実習の一つで、京都大学に所属する大学生のみならず、他大学の大学生も参加することができます。
 この実習では芦生研究林内から若狭湾にそそぐ「由良川」を調査フィールドに設定しています。実習の目的は、水生生物の調査や水質分析を通じ、森から海までの流域を複合したひとつの生態系として捉える視点を育成する事です。

 1日目はまず、研究林内にて森林と大規模調査区の解説、河川源流域(由良川支流)での生物観察などを行いました。解説等を行った後、事務所付近(由良川上流部)に移動し、魚類・水生昆虫・プランクトン・河川水のサンプリングと水質調査を行いました。その後、由良川の中流域方向へ移動し、2地点で同様の調査を行いました。
 この日は3地点で調査を行った後、フィールド科学教育研究センターの施設である舞鶴水産実験所に移動しました。

 2日目は由良川中流域から若狭湾まで、初日と同様の調査を4地点で行いました。2日間で森から海までの7地点で調査を行いました。

 3日目は採取した水生昆虫と魚類の観察と同定を行い、採取地点ごとに魚類や水生昆虫の同定と計測を行いました。
 また、芦生研究林の技術職員2名が実習3日目まで、実習補助と実習中の安全確保を目的として同行していました。

 4日目、5日目は上記の通り、芦生研究林の職員は同行していませんが、4日目は実習で得たデータの整理と発表に向けてのまとめを行い、5日目に実習成果の発表を行いました。

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学生実習

京都大学「サービスラーニングA」実習報告

 2023年8月1日~8月3日

 上記日程で京都大学大学院総合生存学館の実習「サービスラーニングA」が行われ、学生4名が参加しました。またこの実習には南アフリカと中国からの留学生が2名おり、講義・解説はすべて英語で行われました。この実習は「実地体験を通して地域や社会の問題を知り、リーダーとしての俯瞰力、行動力、コミュニケーション能力を身につけること」を目的として行われています。

 1日目はまず、芦生研究林に関する講義を研究林で行いました。その後、美山かやぶきの里とかやぶき民俗資料館の見学を行いました。地元の茅葺きガイドと資料館館長にお願いして解説をしていただきました。

 2日目は大規模防鹿柵と原生的な森林を見学しました。そのあとに大カツラを見学しました。

 3日目は芦生わさび組合の方と山口大学の内田恭彦教授ともに、新設するわさび圃場の整備を行いました。芦生研究林と内田教授は、芦生わさび組合の葉わさびの醤油漬けの高付加価値化を通じた中山間地域の振興に協力しています。

 芦生研究林ならではのプログラムが多く、学生にとって非常に良い学びになったようで何よりです。

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イベント フィールド 未分類

第3回 芦生の森を次世代へ(KDDI株式会社ボランティア)

 2023年7月29日にKDDI株式会社関西総支社長の江口様をはじめとし、グループ会社・関連会社の社員有志とそのご家族の方々が、環境保全活動(ボランティア)のため芦生研究林に来られました。KDDIの「芦生の森を次世代へ」という活動の一環で、今年で3回目になります。今回は林内の植物保全のため、防鹿柵の新規設置を行いました。なお芦生研究林とKDDI株式会社は昨年度に包括連携協定を締結しています。

 当日はまず、講義室にて石原林長が研究林の概要説明を行い、京都大学農学研究科の高柳准教授が防鹿柵設置の解説を行いました。その後、斧蛇館(資料館)を見学してから林内に移動し、新規防鹿柵の設置作業をしていただきました。
 
 防鹿柵の周囲長を150mに設定したため、1班50mずつの3班に分かれて作業を行いました。設置作業は昨年度もボランティアに参加されていた方が、チームリーダーのように活躍してくださり、また今回初めて参加された方も一生懸命に作業をされていました。
 
 非常に暑い中での作業でしたが、無事に作業を終えることができました。ご参加いただきありがとうございました。

昨年度の様子はこちらから
包括連携協定に関する記事はこちらから

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イベント お知らせ

芦生講演会「シカの食害による芦生の変化ときのこ相〜新たなモニタリングと協働」

8月27日に京都府立植物園において講演会を行います。今年は芦生のキノコに関する話題です。
詳細は下記記載内容をご確認ください。なお事前申込が必要で先着60名様までです。

日時:令和5年8月27日(日)10:00-12:00
場所:京都府立植物園・植物園会館2階 研修室
アクセス:京都府立植物園のウェブサイト(https://www.pref.kyoto.jp/plant/)を参照ください。
参加費:無料 ただし、植物園入園料が必要
主催:京都府立植物園
   芦生生物相保全プロジェクト (http://www.forestbiology.kais.kyoto-u.ac.jp/abc/)
   京都大学フィールド科学教育研究センター芦生研究林
後援:公益財団法人・自然保護助成基金、一般財団法人 タキイ財団
申込(締切8月18日17時):ウェブフォーム(https://forms.gle/61xJHNppHtSRArndA
             もしくは電話0771-77-0321(京都大学芦生研究林)

 芦生の森のきのこ世界へようこそ 一年の一時期だけ姿を現す、きのこ。
 本講演会では、芦生の森ガイドとともに56年ぶりとなる芦生のきのこ相を取りまとめた赤石大輔氏(大阪産業大学)と、環境DNAを用いた菌類の多様性を研究している芦生研究林の松岡俊将氏(京都大学)から、これまで十分研究されてこなかったきのこの多様性の謎に迫る最新の研究成果についてお話し頂きます。
 さらに本年4月に開設されたきょうと生物多様性センターについて平野滋章氏(京都府)にご紹介いただきます。

タイムスケジュール表
司会:阪口翔太(京都大学人間環境学研究科)

9:30開場
10:00開催挨拶京都府立植物園園長戸部 博
10:10芦生研究林でのシカによる生態系改変と
回復に向けた取り組み
京都大学フィールド科学教育研究センター石原 正恵
10:25芦生のきのこ相を知る:
これまでわかったこと(録画放映)
大阪産業大学赤石 大輔
11:00DNA解析で探る目に見えない
菌類の多様性とその変化
京都大学フィールド科学教育研究センター松岡 俊将
11:30京都府における地域と連携した生物多様性保全の取組京都府自然環境保全課平野 滋章
11:45総合討論
12:00終了
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学生実習

京都府立林業大学校「森林科学Ⅰ」実習報告

 6月28日に京都府立林業大学校の「森林科学Ⅰ」実習が行われ、11名の学生が芦生研究林に訪れました。石原林長が事前に京都府立林業大学校で、森林科学Ⅰの講師として森林生態学に関する講義を行っています。この実習の目的は、座学で学んだことを実際に芦生の森で見学することにより、さらに学びを深めるものでした。

 当日はまず、京都府立林業大学校の卒業生である研究林の技術職員(宮城、永井)が、京都府立林業大学校入学前後のキャリアについて話をしました。そのあと技術職員の職務内容や、学校での学びと職務の繋がりなどについて解説を行いました。
 次に石原林長と技術職員の解説を聞きながら、上谷を杉尾峠から長治谷に向けて歩きました。道中では学生から「人工林と原生的な森林の違いは何なのか」、「自然生態系の管理とはどのようなことなのか」といった多くの質問がありました。現場で森林に関わっていくキャリアを考えておられる方が多かったため、とても的を射た良い質問ばかりでした。学生は林業や森林管理だけでなく、自然生態系やシカによる食害など、積極的に林内見
学をしていました。雨の予報でしたが長治谷までは雨に降られることなく、上谷歩きを終えることができました。しかし実習最後に立ち寄った大カツラでは大雨に見舞われ、車内からの見学となりました。下山後に斧蛇館で研究林の資料を見学しました。
 
 京都府立林業大学校卒業生である筆者の経験では、京都府立林業大学校の実習では人工林の見学が多く、芦生の森のような自然度の高い山に行く機会は多くありません。今後、森林について学びを深め、また色々な山を見学していく中で、この日の経験を思い出していただき、よりよい森林と人間との関係を実践的に作っていく人材に成長していただければと思います。

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研究ハイライト

日本国内における唯一のLIFEPLANプロジェクト実施地点 -芦生研究林-

概要

 

  

 芦生研究林は、LIFEPLANという生物多様性調査の国際プロジェクトに参加しています。
 右の画像はLIFEPLANのロゴマークです。芦生研究林HP下部のバナーにもあります。

 LIFEPLANプロジェクトは、世界の生物多様性の把握を目的として、ヘルシンキ大学が中心となり2021年にスタートしました。
 野外では生物の姿を見つけることが困難で、かつ種の名前を判別(同定)するのに専門的な知識が必要です。そのため、どこにどのような生物がいるのかという生物多様性に関する基礎的な情報すら、実はとても少ないのが現状です。例えば、動物や菌類では未知の種が世界中に数百万種いると推定されています(図1)。

 LIFEPLANプロジェクトは、世界中の特に動物と菌類を主な対象として、2021年から2025年までの5年間で一斉にサンプリング(試料を採取すること)を行う計画です。現在、世界の140地点ほどで共通の手法による調査が行われています(図2)。

図1. 生物多様性の現状

LIFEPLANのホームページhttps://www.helsinki.fi/en/projects/lifeplan/aboutを参考に作成

図2. 世界各地の調査サイト

※図2中の色は以下の通りです
緑=契約と機材があり、すでにデータを収集している
黄=機材や契約がすべて揃っており、契約や現地の許可が下り次第、サンプリングが開始できる状態
赤=機材や契約が一部不足している

LIFEPLANのニュースレター2023年3月号(https://www.helsinki.fi/assets/drupal/2023-03/LIFEPLAN%20Newsletter%20March%202023_corrected.pdf)より引用

調査方法・場所

 LIFEPLANでは森林にカメラやサウンドレコーダーを設置して生物の映像や鳴き声を捉えたり、昆虫をトラップで集めたり、さらに空気中や土壌中の微生物(きのこやかびなどの菌類の細胞)を収集するなど、我々が肉眼で見つけるのが難しい生物を多角的に捉えようとしています。
 さらに、動物や鳥の同定には世界中から集めた画像や音声データとAI技術を活用し、また昆虫や菌類の同定はDNA分析によって行うことで、生物の専門知識を補っています。多様な生物群における分類学専門家の数が減少し、後継者もなかなか育ちにくいという問題が世界的にみられている中で、AIやDNAによる同定の補助は、一つの解決策として注目されています。さらに、サンプルの情報は専用のiPadアプリで管理され、画像や音声データはクラウドサーバーにアップロードすることにより世界中で即時共有されるなど、まさに新しい時代の生物多様性調査プロジェクトといえます。
 芦生研究林では、芦生研究林事務所の裏山(Natural Site)と、芦生研究林から約30分離れた美山町の中心部付近の共有林(Urban Site)の2か所でこのサンプリングを行っています。この2か所を設定することで、人間活動の頻度など、異なる環境下での生物多様性の比較検討を行うことができます。

サンプリング

サンプリング対象とその機材は以下の5種類です。

 

サイクロンサンプラー

 
 自動車用バッテリーでモーターを駆動させ、空気を吸い込むことで大気中の菌類の胞子を集めています。また風見鶏のように風向きに合わせ上部の羽が回転します。胞子はDNA分析され、種や属といった分類群が同定されます。
 サンプリングは毎週行っており、1週間のうち2日ほど機械を動かして空気を集めています。

 

マレーゼトラップ

 

 飛翔性昆虫を集めるテント型のトラップです。昆虫が障害物に当たると上部へ移動する習性を利用し、テント内に侵入した昆虫はトラップの先に仕掛けられているエタノール入りのボトルに集まります。採取した昆虫はカナダでDNA分析による同定が行われます。

 

自動撮影カメラ

 

 赤外線センサー付きのカメラで、熱を持ち動くものに反応して撮影を開始します。哺乳類の撮影のために設置していますが、たまに日光に当たった葉にも反応してしまいます。夜間も比較的きれいに撮影できます。撮れた動物の画像からAIによって種を判定することを目指しています。
 防水・飛来物対策として、園芸用プランターを半分に切断したものを取り付けています。中で蛾が蛹になっていたことがあります。

 

サウンドレコーダー

 

 録音時間や時刻、周波数を定め、音声を録音できる装置です。鳥類の鳴き声を録音する目的で設置しています。10分毎に周波数の異なる2タイプの音を録音していて、AIによって音声から鳥類の種を判定する計画です。
 毎週専用のアプリを用いて時刻の補正を行っています。

  

コアサンプラー

 

 調査地の土壌を採取することで、土壌中に含まれる菌類を採集します。100mlの土を採取できるコアサンプラーを用いています。
 菌類はDNA分析によって同定されます。

自動撮影カメラに写った動物の紹介

LIFEPLANプロジェクトについてより詳しくご興味をお持ちの方は、ヘルシンキ大学のLIFEPLANサイトをご覧ください。

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学生実習

東邦大学の学生実習「野外生態学実習Ⅱ」 実習報告

2023年5月22-26日 東邦大学の学生実習「野外生態学実習Ⅱ」が行われ、16名の学生が参加しました。
森林軌道沿いや構内で爬虫類・両生類・昆虫等を対象とした観察と生態学的調査方法の体験が行われました。24日には上谷を中心に植生や生物相の観察し、さらに植生保護柵を見学し、シカの過採食が生態系や生物多様性に与える影響について学び、帰り道に大カツラを見学しました。

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お知らせ 未分類

【重要】芦生研究林のメールアドレスが変わります

研究林を利用される皆様に大切なお知らせがあります。
芦生研究林が利用しているインターネットのメールサービスが2023年9月末に終了するため、今まで使用していた研究林のメールアドレスが使用できなくなります。
そこで以下の通りE-mailアドレスの変更を行います。

旧E-mail:asiu(アットマーク)cans.zaq.ne.jp

新E-mail:ashiu.cans(アットマーク)mail2.adm.kyoto-u.ac.jp

旧E-mailアドレスでの受信は2023年9月末日までとなります。
新E-mailアドレスは既に使用できますので、順次移行手続きをお願いいたします。

大変お手数ではございますが、アドレス帳登録情報の更新や迷惑メールフィルターの設定をされている場合は、変更の程よろしくお願いいたします。

今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

関連HP:https://www.kcn-nantan.jp/support/user/zaq/ (KCNなんたんHP)



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イベント お知らせ

(終了しました/記念冊子作成)フィールド研20周年記念行事のお知らせ

 ※2023年11月29日追記
 ご来場・配信視聴いただきありがとうございました。
 フィールド研創設20周年を記念して「京都大学フィールド科学教育研究センター 20年の歩みとこれから」(16p冊子)を作成しました。フィールド研HPよりダウンロードできます。
 


 京都大学フィールド科学教育研究センターが創設され、今年で20年を迎えました。
 そこで2023年11月19日(日曜日)に創設20周年記念式典とシンポジウムを京都大学百周年時計台記念館百周年記念ホールにおいて開催いたしました。
 詳細につきましてはフィールド研20周年記念サイトをご覧ください。

 

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お知らせ 学生実習 未分類

森里海連環学実習III :暖地性積雪地域における冬の自然環境 実習報告

2022年度の森里海連環学実習Ⅲが2月20日から2月22日の日程で、芦生研究林において行われました。参加した学生は京都大学農学部、経済学部、法学部、総合人間学部、工学部の1〜4回生13名でした。芦生研究林内や美山町内の施設の見学、地域の方のお話を伺うことで、積雪地域の森林の様子や人の生活を学びました。

実習初日は道の駅の見学や多雪地域での生活の様子を見学しました。
午前は道の駅ウッディー京北、道の駅美山ふれあい広場、京都丹波高原国定公園ビジターセンター(以下、ビジターセンター)の見学を行いました。各施設では外装・内装の見学や、特産品の見学を行いました。
午後は午前の簡単なまとめをビジターセンターで行ったあと、美山かやぶきの里の見学を行いました。見学後芦生に移動し、多雪地域で家屋などへの雪害軽減のために行われる「雪囲い」の解説を、地元の方に行っていただきました。あらがわない、自然とともに生きていくという考え方に触れ、忙しなく人工環境を維持しようとする都会の考え方との大きな違いを感じた学生もいました。
芦生研究林に到着後はスノーシューの足慣らしを行いました。その後、夕食を自炊しました(きのこと、地元美山町産の鹿肉とお米を使ったカレー)。とても美味しかったと学生さんに好評でした。
夕食後、芦生研究林内の過去約100年間の積雪データを解析する演習が行われ、地域の方からうかがった雪が減ってきているというお話と、データの対比を行いました。

実習2日目は積雪断面調査と冬季の森林散策を行いました。
実習1日目から2日目間の一晩で20~30cmほどの積雪があったため、午前は積雪断面調査前に簡単な除雪作業と、資料館見学を行いました。除雪・見学後に宿泊所前で3班にわかれて積雪断面調査を行いました。
午後はスノーシューを履き、林道を歩きながら樹木の冬芽の観察など、3時間ほどフィールドワークを行いました。雪質の違い、樹木がどのように厳しい冬に順応・適応進化してきたを学びました。
この日は夕食後に「トチノキの伝統的利用と地域資源としての活用」というテーマで講義が行われました。

実習3日目は栃へし作業と、ビジターセンターでグループディスカッションを行いました。
午前は宿泊所で栃へし(栃の実の皮を剥く作業)を行いました。芦生研究林は地域住民・団体と、栃の実プロジェクトを進めています。このプロジェクトではトチノキの保全、栃の実の地域づくりへの活用、教育を一体的に協働してすすめようとしています。その一環で、栃へしを学生さんにも体験してもらい、伝統知やこうした超学際研究プロジェクトを学んでもらうため、実施しました。地域団体の方から、作業の手順や専用の道具の使い方、そして栃を利用する文化を守りたいという思いを話していただきました。またこの日の昼食に栃餅をいただきました。栃餅ができあがるまでに栃へしを含めとても手間がかかっており、あく抜きのための灰の入手など人が森とともに暮らしてきた生活があってこそ成り立ってきたことに気づき、栃餅の価値を初めて知り、もっと都市住民にも知ってもらいたいという意見や、かつては各家庭で行われていた栃へしが、現在は共同作業として行われており、そこに住民間の交流が生まれ、機械化することの是非について考えを深めた学生もいました。
午後はビジターセンターに移動し、ビジターセンター運営協議会の事務局長の吉永さんに「京都丹波高原国定公園ビジターセンターの特色」というテーマで、センターの活動や特色に関する講義をしていただきました。そのあと、自然と人をつなぎ、地域経済にも貢献することを目的にビジターセンターで扱う商品の開発をテーマにグループディスカッションを行いました。グループディスカッション後は京都への帰路につき、レポート課題として提案をまとめることになっています。

今回の実習を通して、たくさんの地域の方によるご支援・ご協力を賜り、より芦生らしい実習を行うことができました。研究林教職員だけではなく地域の方とも交流を行うことで、冬山でのフィールドワークのみならず、積雪地に対応した地域生活や文化といった幅広い知見を学生達は得ることができました。また地域の方々の生の声を聞き、様々な価値観や生き方に触れ、他では得がたい学びとなったと思います。今回は食材や弁当の調達もできるだけ地域で行うように工夫しました。今後も地産地消や地域経済を考慮した実習に取り組んでいきたいと考えています。