報告 「大学の森で学ぼう2017~森の木を伐るとどうなるのか~」

ひらめき☆ときめきサイエンス「大学の森で学ぼう2017~森の木を伐るとどうなるのか~」

北海道研究林長 舘野隆之輔

 京都大学フィールド科学教育研究センター北海道研究林では、日本学術振興会の研究成果の社会還元・普及事業「ひらめき☆ときめきサイエンス~ようこそ大学の研究室へ~」の一環として、小学校高学年、中学生、高校生を対象に「大学の森で学ぼう2017~森の木を伐るとどうなるのか~」を開催した。開催日は、平成29年8月4日(金)で、参加者は小学生4人(うち実施対象の5,6年生は2名)、中学生1人、高校生6人に加え、引率教員1人と保護者2人が参加し、実施代表者の舘野と実施分担者の北海道研究林教職員がプログラム実施に携わった。
 北海道研究林では、これまで様々なテーマで過去5回開催してきたが、今年は、受講生に木を伐る体験をしてもらい、さらに森林伐採が森林環境に与える影響を調べることを目的として行った。開講式では、開講の挨拶に続き、科研費に関する説明を実施代表者から行った。開講式に引き続き大学の講義を体験するミニ講義では、「森林のさまざまな機能」についての講義で、大学の講義を体験してもらった。その後、研究林内のアカエゾマツ人工林に移動し、伐採前の林内環境の観測を行った。その後、チェーンソーを使った伐採体験を実施分担者の技術職員らの指導により行った。途中、お昼休みのお弁当タイムを挟んで、全員が一本ずつの伐採を無事に体験することができた。最後に伐採後の林内環境の観測を同じ方法で行い、講義室へと戻った。講義室に戻ってのクッキータイムでは、得られたデータから森林伐採の影響についての考察や感想を受講生一人一人に発表してもらった。最後の閉会式では「未来博士号」の授与式も行われた。
 今年の開催では、過去の別のテーマで参加したことのあるリピーターが3人おり、また参加したいと思ってもらえたことを嬉しく思うと同時に、色々なテーマで継続的に開催していくことの重要性を感じた。また今年も関東など遠方からの参加者が複数いたため、近隣に限らず幅広く広報を行っていく重要性を感じた。

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