投稿者「waka」のアーカイブ

最適作業システムについて(和歌山県林業大学校実習)

昨年に続き、2020年11月6日に和歌山県農林大学校林業研修部による研修が行われました。

当日は5,6林班のブナ・ミズナラを主体とする冷温帯天然林、10林班の伐採作業現場および清水森林組合との協定による森林経営計画事業箇所、9林班のモミ・ツガを主体とする学術参考林等の見学を行いました。

例年は、一週間、学生らが有田川町清水地域に滞在し、林業事業体の見学なども合わせて実施されていましたが、今年は新型コロナ感染症対策のため日帰りで、非常にタイトなスケジュールとなり、また学生数が3倍の9人(うち1名は当日欠席)と大幅に学生数が増えました。ちょうど寒波が来襲し、非常に寒い天候下でしたが、質問や議論が活発に行われ、学生から未来の林業を通して地域を支える、という熱い思いが感じられました。

冷温帯天然林の観察

伐採現場の解説

作業道作設法の解説

和歌山研究林ミニ公開講座

和歌山研究林では、10月24日に和歌山研究林ミニ公開講座(後援:有田川町教育委員会 京大ウィークス2020参加イベント)を開催しました。

このイベントは、本施設の存在および意義、教育・研究内容を地域を中心とした一般市民の皆さまに知ってもらうことを目的に、2015年から開催しているものです。今年は新型コロナウイルスの影響も考慮し、感染防止の観点から定員を例年より少ない10名にして企画を行いました。当初予定した10月10日は台風接近に伴う悪天候のため、日程を10月24日に延期して行いました。その影響もあり、当日は4名の参加にとどまりました。

当日は、有田川町清水行政局駐車場に集合し、受付・検温を済ませた後、マイクロバスで研究林内の観察コースに向かいました。研究林教員および技術職員の解説により、主に標高の高い尾根部で自然観察を行いました。当日は晴天に恵まれたものの、観察コースは尾根部であることから強風がふき寒い中での観察会となりましたが、参加者は樹種名だけでなく、その植物の多様性や、木材資源としての利用と課題に関して理解を深めました。

参加者からは、「無事に開催できて良かった。」「植物の種類を多く知ることができた。」「説明がわかりやすくとても勉強になった。」などの感想が寄せられ、イベントは好評のうちに終了しました。

開講式と概要説明

人工林の説明

根返りした木の説明

アセビについて意見交換

モミの葉の解説

ブナの木を観察

和歌山研究林ミニ公開講座順延のお知らせ

10月10日(土)に開催を予定しておりました和歌山研究林ミニ公開講座は台風の
接近が予測されており、安全を考慮いたしました結果やむなく中止(10月24日に
延期)とさせて頂きます。
大変ご迷惑をお掛け致しますが、ご理解くださいますようお願いいたします。

和歌山研究林ミニ公開講座について(重要なお知らせ)

参加者のみなさまへ

天気予報では今のところ台風が接近する可能性もあり、雨の確率が高そうです。
中止(24日に延期)の判断につきましては、8日に判断し連絡させて頂きます。

※参加当選のメールを送信出来なかった方につきましては、落選とさせて頂きました。
ご了承願います。

和歌山研究林ミニ公開講座(申込受付終了)

和歌山研究林は和歌山県で最も標高の高い地域に位置する研究林です。このミニ公開講座では、モミやツガ、ブナの大径木が見られる天然林やスギを主体とする人工林をスタッフの解説により少人数で散策しながら、植物や森林の特徴について学びます。

minikouza20

日  程:
2020年10月10日(土) 9時30分~16時00分
台風等により中止した場合、10月24日(土)の9時30分~16時00分に順延する予定です。
10月24日が中止となった場合、順延はありません。
当日スケジュール(小雨決行):
9:00 受付開始 検温
9:30 開講式
9:40 ごまさんスカイタワーへ移動(バス)
11:15 ごまさんスカイタワー着(トイレ休憩)
12:00 散策開始 途中昼食
13:00 散策再開
14:30 散策終了 トイレ休憩後行政局駐車場へ移動(バス)
16:00 行政局駐車場着 閉校式 解散
(雨天の場合)
9:00 受付開始 検温
9:30 開講式
9:40 講義
12:00 閉校式 解散
会  場:
和歌山研究林(和歌山県有田郡有田川町上湯川76)
*室内での講義の場合は、有田川町清水地区にある有田川町の施設を利用。
集合場所:
有田川町清水行政局前駐車場(有田川町清水387-1)
*JR藤並駅・阪和道有田ICから車で約50分
*集合場所から和歌山研究林まではマイクロバスにて移動していただきます。(所要時間1時間程度)
対  象:
斜面を歩行できる方。小学生以下は保護者同伴。
定  員:
10名(応募者多数の場合は抽選)
今年度はコロナウイルス感染拡大防止のため縮小しております
参 加 費:
無料
持 ち 物:
弁当、水筒、山歩きに適した服装・履物、雨具、マスク等新型コロナ感染対策品
申込方法:
下記、googleフォームに必要事項をご入力下さい。
https://forms.gle/dTTxzWwJpxvXnR5M6

 和歌山研究林からのメールを受信できるように設定してください。
 個人情報は本講座の運営以外には使用いたしません。

申込期間:2020年8月7日(金) ~ 2020年9月11日(金) 15:00

申し込み受付を終了しました。多数のご応募ありがとうございました。

問い合わせ先:京都大学フィールド科学教育研究センター和歌山研究林
電話 0737-25-1183
電子メール waka*kais.kyoto-u.ac.jp(*を@に変えてください)
*対応時間 8:30~17:00 (土日祝 8/11,12,休)

注意事項:
*新型コロナウイルス感染拡大防止のため以下のことに留意してください。
詳細はこちら
*悪天候の場合は現地の判断で中止することもあります。
*イベント傷害保険に加入しますが(保険料は京都大学が負担)、加入保険の範囲を超える賠償の
責任は、保障できません。予めご了承ください。

主催:京都大学フィールド科学教育研究センター和歌山研究林
(京大ウィークス2020参加イベント)
後援:有田川町教育委員会

前回開催時の様子はこちら

新型コロナウイルス感染拡大に伴う利用制限について

京都大学フィールド科学教育研究センター和歌山研究林をご利用の皆様へ

今般世界各国で猛威を振るっている新型コロナウイルスに関しまして、本大学においても様々な方策がとられてきております。

和歌山研究林においても、教育利用および一般利用につきましては、5月6日(水)まで原則的に受け入れを中止させていただくことになりました。研究利用については感染防止の対策を行ったうえで受け入れさせていただく方針ですが、実施時期の再検討や感染防止策(必要最低限の人数にする、車中の換気や分乗、野外でも密集しない、手洗いをしっかりおこなうなど)について、個別に協議させていただきますので、どうかよろしくご了承下さい。

特に学生の方がご利用される場合は、必ず指導教官と利用方法の詳細を協議のうえ、本研究林にご相談していただきますようお願いいたします。

また感染拡大防止のために、4月14日(火)から当面の間、本研究林職員も交代で在宅勤務を実施させていただくことになりました。業務等に影響が出ないよう努力いたしますが、メールの返信、連絡が遅れることもありますのでご了承いただきますようお願いいたします。

ご不便をおかけしますが、感染拡大防止のため、ご理解いただきますようお願いいたします。

京都大学フィールド科学教育研究センター和歌山研究林

ウッズサイエンス2019

この授業は、和歌山県立有田中央高等学校清水分校との共催で3年生を対象に2002年度より開講しており、清水分校の学校設定科目(通年)の一つとして地域の主要な産業である林業や、身近な環境である森林について学習することを目的としています。本年度は、4月16日の開講式から翌年1月8日の閉講式まで計23回の座学及び実技を毎週火曜日の午後に行いました。1学期は、オリエンテーションの他、測量や立木の伐倒等に使用する機械器具の使用方法および基礎知識について学習しました。2学期は、前学期で学んだことを現場で実践・活用することで、森林管理の難しさや厳しさを体験するとともに、神戸大学が行っている河川での研究・調査の一端にも触れました。3学期は1年間のまとめとして講義を行った後、閉講式を迎え無事終了となりました。今年度は男子生徒2名が受講し、意欲的に取り組んでいました。

長谷川准教授による開講式及び講義

コンパスを用いた周囲測量

検測桿およびコンパスによる樹高測定

輪尺を用いた胸高直径の計測

電子レベルを用いた水準測量

標準地プロット設定

坂野上助教による講義

直径巻尺を用いた毎木調査

アマゴの調査・計測

スギの樹高測定

グラップル操作体験

モニ1000リター回収調査

チェーンソーによる立木の伐倒

講義及び閉講式

研修「最適作業システムについて」

2019年11月15日に和歌山県農林大学校林業研修部による研修が行われました。
当日は5,6林班の天然林、4林班のコブトチ見本林及び森林経営計画事業箇所等の見学を行いました。
不安定な天候で、雨は降り、冷たい風が吹く中での研修でしたが、林業へ新規就業を希望する受講生たちは、熱心に取り組んでいました。

葉の見分け方解説

天然林の解説

樹種の解説

八幡小学校森林体験学習

和歌山研究林の地域開放事業として、有田川町立八幡小学校5年生13名を対象に5月29日と10月28日の2回、「総合的な学習の時間‐森のことを知ろう(環境)‐」の一環で森林体験学習を行いました。

5月29日は、午前に研究林教育研究棟にて研究林の概要と樹木識別の講義を行いました。
午後は3林班から2林班の研究林境界部を歩きながら樹木識別や苗木の掘り取り体験を行った後、樹木識別テストを行いました。
少し肌寒さが残る中、生徒たちは、「これは何という植物ですか」、「特徴は何ですか」など一生懸命質問し、楽しみながら熱心に学習していました。

10月28日は、研究林10林班茗荷平周辺にて、間伐体験を行いました。
はじめに研究林職員から間伐について説明を受け、その後児童それぞれに職員が付き添いながら、ノコギリを使用して間伐及び丸太の輪切り体験を行いました。
体験中、「しんどいなあ」、「疲れた」などと言いながらも木が伐れた時には感激し、必死に楽しく作業していました。

この体験を通して森林を身近に感じ、木を伐ることの大変さ、森林の大切さを理解して少しでも多くの興味を持ってくれたらうれしく思います。

散策前説明(春)

樹木解説1(春)

樹木解説2(春)

樹木識別テスト(春)

伐採前の説明(秋)

伐倒方向についての説明(秋)

間伐体験1(秋)

間伐体験2(秋)

ひらめき☆ときめきサイエンス2019

2019年9月21日に神戸大学大学院理学研究科との共催で、ひらめき☆ときめきサイエンス「寄生虫が渓流生態系を育む!?ハリガネムシを通して森と川の持続的な管理を考えよう」を実施しました。
「ひらめき☆ときめきサイエンス」は独立行政法人日本学術振興会の事業で、文部科学省科学研究費補助金(通称、科研費)を用いて行われている最先端の研究成果に、小学5・6年生、中学生、高校生の皆さんが、直に見る、聞く、触れることで、科学のおもしろさを感じてもらうプログラムです。

今回は県内から14名の高校生と引率教員2名の他、県外から4名の中学生及び高校生と引率者3名と多くの方が参加され、JR藤並駅と有田川町清水行政局で受付を行いました。
和歌山研究林に移動後、はじめに開講式を行い、長谷川林長による講義「研究林の概要と日本の林業の現状」,神戸大学の佐藤准教授による講義「森と川をつなぐ生きものたちの話」を行いました。
講義後は実習「生物の採集・観察」を⾏い、渓流でのアマゴ捕獲と胃内容物調査、体⻑・体重測定、個体の識別⽅法を体験しました。また、寄生虫ハリガネムシとその宿主カマドウマのトラップによる捕獲と観察も実施し、「寄生虫が渓流魚を育む」ことを参加者に実感してもらいました。今年度で3回目の実施となりましたが、神戸大学の佐藤准教授をはじめ、佐藤研究室所属の上田るいさん、田中良輔さん、田中達也さんが中心となって、実習の指導及び研究紹介をしていただきました。
最後に閉講式を行い、参加生徒に未来博士号が授与されました。
*渓流での魚類調査は、有田川漁業協同組合の同意のもと、和歌山県から許可を得て行っています。

研究林の紹介

講義の風景

アマゴの胃内容物調査

学生による解説

アマゴやハリガネムシの採集

未来博士号の授与